言葉数が一気に減り疲労感が漂う中、いざ裏行場へ!まずは産道に見立てた岩間をくぐり抜ける「胎内くぐり」を通り生まれ変わった気持ちになり、背負い岩、鏡の岩、袈裟に見立てた岩などの岩場をすぎ、「天の川」「大黒岩」を越えどんどん奥へと進んでいきました。このあたりになると、ついて行くのがやっとで写真はおろか記憶さえもほとんどない状態でありました。いわゆる「無心」でありました。これほど無心になることは近頃はありませんでしたが、これが「行」をする上で一番大事なことではないでしょうか。そして裏行場のヤマ場「蟻の戸渡り」へ突入!先達の指導なしには不可能な岩場を張り付いて登り、登りきった先は「平等岩」という最後の難所。絶壁の尖った岩場にしがみつきぐるっと岩づたいに一周するというのです。足場はほとんどありません。筆舌に尽くしがたいとはこのことを言うのでしょう・・なんとか無事に乗り切り秘歌を皆で唱えました。 ”まわりて見れば阿古滝の捨つる命も不動倶利迦羅 ”終わってようやく安堵の表情になりam8:40ようやく朝ごはんとなりました。朝ごはんはというと、おにぎりと梅干し、塩昆布以上。しかし今まで食べたおにぎりのなかでは間違いなく一番おいしい最高の朝ごはんとなりました。食べることのありがたみをも教えて頂いたこの「行」も無事すべて終え後は下山のみ。これで自分も少し変われたかな・・・ 最終回につづく     okkun